推しのATMになりたい日常

推敲しない女です。

武道館に立つのは誰か――ドリフェス!「FINAL STAGEライブ」の名称によせて

ドリフェス!プロジェクトに、区切りのときがきました。
この二年半、長かったようで短かったような、なんだか一瞬で今日を迎えてしまった気がします。
私とドリフェスの出会いとか、みんなが語っているみたいに書き綴ってみようかなと思ったんですが、記憶力がポンコツなのでとりあえず早々に諦めて、少しだけ私のささいな願いの話をします。
相変わらず推敲はしていません。


プロジェクトの終焉に向けて、ドリフェス!の「FINAL STAGEライブ」が発表された。
「FINAL STAGEライブ」って、本当に終わりなんだなと思います。思うのだけど、この、「ファイナル」ってなんの「ファイナル」なんだろう。
今回、このステージで「ファイナル」になるものってなんなんだろう。

アプリの最後のイベントタイトルは「Thank you for your YELL! D-Fourシアターラストライブ」。
あらすじはこう。

これまで何度もライブをしてきた思い出の場所、D-Fourシアターの移転が決定。最終日のステージを飾ることになったDearDreamとKUROFUNEは、移転を寂しがるファンを勇気づけるため、ある企画に臨む。サイコー超えたその先へ、未来に向かって走り続ける彼らのラストステージをお見逃しなく!

[ http://www.dream-fes.com/news/120.php]

つまりD-Fourシアターの最後を、DearDreamとKUROFUNEが飾るイベントを描いたストーリーなんだろう。
いままでのファンミーティングがそうだったように、パシフィコ横浜がそうだったように、ここに「FINAL STAGEライブ」が「ラストライブ」とリンクするんだろうか。
……いや、ぜんぜん違うよ! 多分、きっと違うと思う。イベントシナリオ読んでないからまだ分からないけど、このあらすじを読む限りでは多分違う。
ここでいう「ラスト」は思い出の場所の最後で、彼らとの最後じゃない。ここでいう「ファイナル」は、きっと、彼らとの最後だ。
2次元と3次元の彼らの経験がリンクしていく構造を極めてきたこのプロジェクトだからこそ、「FINAL STAGEライブ」=「D-Fourシアターラストライブ」にはできないと思う。できないでしょ、そういう風に私を育てたのは公式だよ(?)。
もうどこにも逃げ場はないし、そんな都合よくそこだけすり替えるなんてできたら苦労しないんだよ。勝手に切れてる。

いままで2次元の彼らは3次元の彼らと一緒に、‬14人でステージに上がってきた。
それと矛盾するようだけれど、私は、それでも、てっきり2次元の彼らは彼らの世界でずっとアイドルを続けていって、いつかレジェンドと呼ばれるようなアイドルにまでのぼりつめるんだろうなって思ってた。
3次元の彼らにだって、俳優として、声優として、アイドルとして、DearDreamとKUROFUNEとして、これから先もずっと私たちの前でパフォーマンスをしてほしいけれど、それは難しいのかもしれないと思ってもいた。
でも、2次元の彼らは、それができる。ずっとアイドルでいることができる世界線にいる。
じゃあ、この「ラストライブ」が「FINAL STAGEライブ」とイコールにならないとしたら、そしたらこの「ファイナル」って何の「ファイナル」なんだろうって思うじゃないですか。

プロジェクトの終わり、としての「ファイナル」だとしたら、それは2次元の彼らにとってはメタな「ファイナル」になる。ドリフェスというコンテンツの「ファイナル」であり、それに紐付くキャスト展開を含めた、アニメやアプリ・DCDなどさまざまな商業展開のための「ファイナル」であり、そこに二次元の彼は存在できない。3次元の軸における「ファイナル」は、2次元の彼らのアイドル人生には関係がない。
もしかしたら、3次元のDearDreamやKUROFUNEは、この「FINAL STAGEライブ」を経てドリフェス!を離れたあとでも、何らかの形でアーティスト活動を続けてくれる未来があるかもしれない。だけど2次元の彼らは「FINAL STAGEライブ」に上がることなく、ドリフェス!という閉じた箱の中でこれから先もずっとアイドルを続けていく。3次元と乖離して、2次元の世界のなかで。

そうではなくて、2次元の彼らにとっても3次元の彼らにとっても等しく「ファイナル」ってことなら、それは14人の彼らのDearDreamとKUROFUNEというアイドルとしての形が「ファイナル」ってことになる。一緒にゴールテープを切って、その形を卒業してしまう。

私は、奏くんたちにはまだまだゴールテープを切ってほしくないし、これからもずっとアイドルでいてほしい。
だから、提示された「ファイナル」という言葉が前者にあたるんだ、と思いたいけれど、そう思うということは、二次元の彼らは「FINAL STAGEライブ」に立たないと考えることになってしまう。
14人のステージなはずなのに、5次元と謳ってきたコンテンツがそちら側からそれに終止符を打ってくる。いままでのはぜんぶ夢だったんだよって言うみたいに。

私は、彼ら14人に武道館のステージに立ってほしい。だけど、「ファイナル」を冠したライブなら14人ではステージに立ってほしくない。
もしかしたら、7人だけで立ってくれた方がいいのかもしれない。それだったら2次元の彼らはずっとアイドルを続けてくれる。続けてくれる限り、もしかしたら、ここで閉ざされた箱がいつかまた開いて、2次元と3次元が融合してくれる日が来るのかもしれないって思えるから。
だけど、7人でドリフェス!のステージに立つということは、このプロジェクトのコンセプトを真っ向から否定することだ。そんなことを、多分彼らも、大人たちも、きっとしない。

ドリフェスは、彼らが7人ではなく14人であることにとても価値のあるコンテンツだと思うのだけど、でも、だからこそ、「ファイナル」という言葉があまりに残酷だなと思ってしまう。どうしようもないと分かってるけど。

まあきっとでもドリフェス!はそこを、なんかこう、いい感じにつじつまあわせて理想の形の「FINAL STAGEライブ」をやってくれるんだと信じているけど。でも、もし14人でステージに立つというなら、ライブ名は変えてほしいです!!!




余談。
忘れもしない2015年11月7日。ナンジャタウンの前で溝口くんから受け取ったドリカ。ステージの整理番号は2番。私が入ったドリフェス!の現場で一番いい番号だったから、今でも覚えてる。ティッシュ配りのようにして、客からの塩対応にも笑顔で、ドリカを配っていた彼らが、緊張した面持ちでぎこちないながらも懸命にステージを盛り上げようとしていた彼らが、およそ3年後に武道館に立つ。どんな現場にも通うようになったのは約1年後からで、お世辞にも古参とは言いがたい、中途半端なファンだと思う。ここでいま二年半を振り返って言葉にしてしまったら、ぜんぶを思い出にしてしまう気がするから、この先は武道館を終えるまでとっておきます。
あの日もらったキャンディブロックのドリカを武道館で飛ばす日、きっと私は泣いてるんだろうなあ。パシ横の夜は、泣きながら第一声で「金を払わせろ」と言ってたな。金を払ったら、みんなを明日へ連れてってあげられるかな。わがままだから、まだわがままに、続いてくれって言うよ。わはは。